山岳ガイド 佐藤勇介のブログです。

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赤岳東稜

年末の利尻へ向けてのプレ山行として赤岳東稜へ行ってきました。

赤岳の東面は賑わいを見せる西面とは対照的に人影は薄く、静かな登攀を楽しむことができる。


清里のスキー場から大門沢沿いのアプローチをこなすが、当然トレースは無だ。

3連休だというのに赤岳東面への入山者は我々のみ。

昼過ぎに東稜末端の二俣に到着し、尾根に取付くが雪が深い。

2500m付近の樹林帯を整地して幕営した。

赤岳山頂は2899mなので残りの標高差は約400mで楽勝である。

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夜明けとともに出発してラッセルするが深雪と藪に苦労して思うように進まない。

途中、「バフッ!」という音とともに雪面が下がる感じがして、弱層の存在を確認する。

上積積雪は50㎝ほどで、南岸低気圧による降雪以前に形成されたものであろう。

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第一岩峰は左の雪壁&草付きルンゼをのぼる。

傾斜の強い壁についた雪を落としながらアックスをきめて登る。

岩峰上に着くと赤岳山頂が間近に見え、歩いている登山者もうかがえた。

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雪壁とナイフリッジを越えて竜頭峰へ着いたころにはなんと15時を回っていた。

標高差400mを9時間とは恐るべき遅さ、パーティーの力量のほどがうかがえる。

真教寺尾根を下り始めるころには富士山を夕陽が紅く染め始めていた…。


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