FrontPage/2013-09-12
剱岳北方稜線
トロリーバスを降りると室堂には秋の気配が漂っていた。
澄んだ空を映すみくりが池の周りも人影はまばら。
別山乗越に着くとガスに覆われていた剱岳が姿を現した。
雨の中たどり着いた池の平小屋は素朴な温かみのある小屋。
北方稜線の縦走には欠かせないベースキャンプ。
翌日、暗いうちに小屋を発って鉱山道を行く。
小窓雪渓を詰めて、三の窓へたどり着くと辺りを覆っていたガスが開け始めた。
池の谷の深い渓谷が険しい様相をみせている。
ガラガラの池の谷ガリーを詰め上げると明るい稜線歩きが始まる。
小窓の王やチンネといった大岩峰を過ぎるとようやく剱岳本峰が近づいてくる。
八ツ峰を背に際どいガレ場のトラバースが続く。
明るい山頂にはいつもと変わらぬ景色が広がっていた。
別山北尾根から振り返る剱岳はいつにも増して大きく雄大だった。
いつも試練と感動を与えてくれる剱岳に感謝したい。
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