山岳ガイド 佐藤勇介のブログです。

FrontPage/2014-10-08

Top / FrontPage / 2014-10-08

Tag: キーワード1 キーワード2

神室連峰

essential-line

槍ヶ先の狭い頂にどうにかテントを張って人心地すると、東の空に大きく丸い満月が昇りました。

この日は珍しい皆既月食で次第に欠けていく月を愉しみながら焼酎を味わいます。

essential-line

太陽と地球と月が一直線上に並んで、地球の影に月が隠れているのです。

影の部分が淡く見えるのは地球の大気で屈折された太陽光が月にあたっているからだそうです。

essential-line

朝、目覚めると昨夜みた月が西の空にさびしげに光を残していました。

日の出が近づいて明るくなるほどに、それは消え入るように空に溶け込んでしまいました。

essential-line

黎明。

うすぼんやりと明るくなり始めた遠くの空に昨日まで隠れていた鳥海山が雲海に浮かぶ島のようにたたずんでいます。

essential-line

朝日が盆地を埋める雲海を照らし、朝露もその一粒一粒が輝いています。

essential-line

爽やかな風に吹かれて鋭い山容の火打岳を目指します。

昨日、杢蔵山から遠くに見えたこの山はまだ連峰の中間点に過ぎません。

essential-line

最高峰の小又山の頂に立つと、ようやく終着地の神室山が全容を現します。

稜線は痩せていて起伏は大きく、道は歩く人が少ないためか、或いは自然の力が強いためか草に覆われようとしています。

最高峰でも1400mに満たない山々ではありますが、本場アルプスに負けない充実の縦走路です。


神室山の避難小屋は二年前に訪れた時と変わらずに、木の香りがして綺麗で快適なところでした。

杢蔵山の杢蔵山荘しかり、この山を愛する地元の方々の気持ちが伝わってくるような小屋でした。


下りは土内口への道をたどりましたが、優しげなブナの森に包まれた歩きよい道が続いていました。

私の故郷の誇る山々を改めて実感することができました。


コメント


認証コード(4803)

powered by Quick Homepage Maker 5.3
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional