FrontPage/2010-11-18
笠丸山
「笠丸山」というと、西上州・上野村にある「笠丸山」を想像する人が多いだろう。
しかし、私が行ってきたのは紀伊・佐野にある「笠丸山」である。
登山口は相賀バス停。まだ明けやらぬ空の下、出発する。
相賀神社を過ぎ、沢沿いの径を行く。
しばらくすると滝の音が近づいてくるが、姿は見えない。
沢に架かる簡易な橋を渡るとそれは、突如として我々の眼前に現れる。
「桑ノ木ノ滝」である。
岩に取り囲まれている空間に轟然と水飛沫を上げている。
まだ薄暗い沢床に神々しい気をみなぎらせている。
清冽な桑ノ木ノ沢を詰めていく。
水の中には小さな魚をたくさん見ることができる。
径は苔に覆われ、ここを訪れる人の少なさを語っている。
何度か渡渉して本流から左の沢へ入っていく。
朽ちた造林小屋に出合うと道をそれているので注意すること!
やがて水流が途絶えると「カジアゲ峠」は近い。
植林の尾根をアップダウンを繰り返すと前方が明るく開けている。
「小笠丸山」である。
ここは「笠丸山」よりも開けていて、むしろここを山頂とすべきところであろう。
勝浦の海岸線と熊野灘を見下ろす、日当たりはよく、休むには絶好の場所である。
「山頂」を辞し、「笠丸山」を無視して塩見峠へ下る。
やや複雑な地形であるが、要所には道標がある。
塩見峠から山腹を巻くように下る。
途中「仁滝」を上から覗く場所を通過してほどなく民家の裏手へ出る。
「仁滝」を見に行く場合は、民家の下の分岐を右にとり(道標なし)
農道が途切れたところで沢に降り少し行くと「仁滝」を見上げることができるが、あまりすっきりしない。
帰りに寄った太地町の温泉から昨日登った「烏帽子山」が海越しに見えた。
一番高く見えて均整のとれたピラミッドがそれである。
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