FrontPage/2012-07-03
金峰山表参道
古く甲州の人々が金峰山に登った表参道。
今では大弛峠から容易にその頂に達することのできる金峰山も、全く違った様相を見せる。
本来であれば黒平(くろべら)から水晶峠を経て、入山するのがすじであるが、
そこはツアーの泣き所で、アコウの土場から荒川へと下降して表参道へ合流した。
一筋に五丈岩を目指して延びる尾根は純粋で潔く、登って気もちがいい。
甲府盆地からも望むことができる、シンボルはいつもそこに会って登山者を迎えてくる。
そして、これからも山の上から我々を見守ってくれるだろう。
山頂に咲く、ヒメイワカガミはひときわ可憐で、疲れた身体をひととき癒してくれた。
八丁平をへて小川山へと続く尾根は、単調で展望もない。
そこには華やかさのかけらもないが、鬱蒼としたシラビソとコメツガの原生林と、
その林床を覆う様々な苔は、喧噪の山をよそに、静かに輝きを放っていた。
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