FrontPage/2012-10-22
岩菅山から切明温泉へ
最高の紅葉と天気が一度にそろうことはめったにない。
天気は良くともその場所に足を運ばなければ出会えない。
秋の澄み切った青空は彩りを増した樹々が最も美しく映えるキャンパス。
志賀高原の秋はここにきて極みを見せていた。
ノッキリから望む岩菅山の雄姿
澄み渡った空に遥か先の山々まで遠望できた。
浅間山の彼方に富士山の頂が!!
岩菅山は志賀高原を代表する山。
最高峰の横手山への稜線の西側はハイキングコースが整備され、
スキー場が覆い、道路が張り巡らされ、ホテルが立ち並ぶ一大観光地となっている。
それに対し、東側や北側は深い自然がありのままに残されている。
岩菅山から裏岩菅山、烏帽子山にかけては2100mから2200m圏の稜線が4キロにも及ぶ。
その縦走路は以前から気になっていた。
裏岩菅山へかけてはたおやかな笹の稜線が続く。
素晴らしい展望の稜線歩き。
中岳から烏帽子山にかけての痩せた稜線。
交通の不便さからか、この稜線を歩く人は極めて少ない。
生い茂るネマガリタケに飲み込まれそうな登山道。
地元の方の手入れなしでは歩けない道。その苦労に感謝しながら歩く。
笠法師山を過ぎると稜線は切明温泉のある魚野川の谷底まで一気に高度を落とす。
眼下に黄葉の海を見下ろしながらの下降。
広大な原生林が燃えるような紅葉を見せている。
岩菅山から見ると緩やかに見える烏帽子山も振り返れば、魚野川から一気にそそり立つ巨大な山塊。
切明温泉までの長い道のり。
紅葉に目を奪われながら歩くこと10時間。
昭文社の地図のタイムは大分ちぐはぐだったが、笹の伸び具合にもよるのだろう。
今回は刈り払い直後で最高の条件だった。
紅葉の波は谷底に向けて一気に駆け下りていく。
短い秋の一瞬の輝きを目に焼き付けて歩いた。
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