FrontPage/2012-12-25
黒部横断 2011‐2012 その2 赤沢岳~黒部丸山~富士ノ折立
赤沢岳から長い北西尾根を下る。
下りなので楽かと思ったら、ふわふわの新雪の落とし穴に腰までハマリまくり消耗。
12時間行動でようやく赤沢出合へ。幕を張る。
夜は雪がずーと降りっぱなしで40㎝くらい積もった。
ここから黒部川を渡渉し、ハシゴ谷乗越を越え、剱岳八ツ峰に取付く予定であったが
連日の降雪で雪が安定しないのと、行程が捗っていないことを鑑み八ツ峰を断念する。
黒部丸山から富士ノ折立、剣御前をへて剱岳を目指すこととする。
4日目。
黒部川は飛び石で渡れるはずであったが、今年は水量が多い。
ダム堰堤基部にある橋を使ってわたるために500mほど上流へとさかのぼる。
川沿いのトラバースは雪が猛烈に深く、500mに3時間を要す。
橋に積もった雪を落としながらわたる。
渡ったら再び、400m下流へ下る。
黒部丸山をめざし、急峻なヤブ尾根を猛烈にラッセルしていく。
とにかくちょっとずつしか進めない。
尾根上の平坦地に幕を張る。
5日目。
なおも丸山めざしラッセル。
途中、垂直に近いようなヤブラッセルセクションがあり、50m高度を上げるのに2時間を要す。
ワカンとアイゼンを切り替えながらようやく丸山南峰へ到着。
この日は寒波到来で激烈な寒さであった。
毎日、起きて、朝御飯食べて、準備してテント畳んで、ラッセルして、テント張って、
晩御飯食べて、寝ての単純な繰り返しで徐々にリズムが出てきた。
6日目。
黒部丸山山頂から中央山稜へ。
このあたりから、樹林がまばらになり風を受けるようになる。
ところどころ、風に雪が飛ばされラッセルの軽いところもあった。
テン場を求めてあくまでラッセル。
斜めの斜面を平らに整地して、幕を張る。
夜、テントが浮くような感じになるほど風が強かった。
7日目。起きたら快晴。頑張ったご褒美。
今日は立山を縦走するので、好天が必要条件なのでついている!
しばし歩みをとめて荘厳な景色に見とれる。
雪崩を警戒しながら、とにかく上を目指す。
2mはあろうかという破断面がうかがえる。
どれほどの規模の雪崩があったのか…。
見えるピークは雄山。
富士ノ折立が近づくと岩場も現れる。
Ⅲ級+くらいの難易度だが、30キロオーバーの重荷では苦しい。
ナイフリッジも越えていく。
雪壁も越えていく。
いろいろ越えていく。
ようやく富士ノ折立について、大パノラマを堪能する。
大日三山と室堂平。
左から立山、笠ヶ岳、竜王岳。
室堂ターミナルと地獄谷。
そして剱岳。
あれを越えるんだ!
つづく・・・
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