FrontPage/2013-03-02
冬の赤岳
冬の赤岳。
雪山を志すものにとって誰もがはじめに憧れる存在であろう。
2899mという標高ながら、安定した天候やアプローチの良さや営業小屋の存在などもあり
チャレンジしやすい環境が整っている。
しかし、やはり稜線は厳しく甘い考えのものは痛い目に合う。
2月27日から3月2日にかけて、二組のゲストを迎えて赤岳を連チャンしてきた。
はじめの方々は高気圧が真上にあるという最高の条件。
気温も高く、風は微風。360°の大展望。
地蔵尾根の雪は締まっていて、快調に高度を稼いだ。
地蔵尾根は登るにつれ、展望が広がる。
北アルプス、白山、乗鞍、御嶽山。阿弥陀岳が背後に大きい。
こんな日は1シーズンにも数えるほどしかないだろう。
素晴らしい登頂日和であった。
南アルプスをバックに私も一枚撮っていただいた。
二組目は若手の男性二人組。
打って変わってホワイトアウト。
前日の夕方から吹雪。
朝には収まったが、まだ稜線の雲は取れない。
新雪の積もった地蔵尾根にファーストトラックを刻み稜線へ。
鼻の高くなったお地蔵様も凍りついている。
文三郎道を降りてきたら、雲が切れ始めた。
頑張った二人に粋なはからいであった。
吹雪のあとの赤岳は本当に美しくて魅せられてしまった。
厳しさと美しさ。
冬山の両面を知った彼らが、再びここに帰ってくることがあれば嬉しい限りだ。
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