FrontPage/2014-04-17
残雪の立山
今年もまた室堂への道が開かれ、多くの登山者や観光客を迎えるシーズンが始まった。
今年の「雪の大谷」の最大積雪は15mで昨年よりも3m低いそうだ。
観光客の多くは中国語を話していた。
山小屋もまさに掘り起こされたばかり。
宿泊者のほとんどはスキーヤー。
太陽が立山から登り、輝く室堂の一日が始まる。
日本離れした景観が立山の雄大さを示している。
ヨーロッパアルプスのように、アクセス至便で登山者、スキーヤー、観光客が入り乱れる。
大いなる雪の斜面がスキーヤーを魅了する。
しかし時に、自然が牙を剥く。
今年から登山届の提出とビーコンの形態が義務付けられた。
一ノ越からは厳しい風にさらされ、春山気分を忘れさせる。
雄山山頂からは黒部湖へ大らかな雄山東尾根が落ち込んでいる。
富士の折立からの下りは硬い雪面で時折氷化しており緊張させられた。
のどかな春山をイメージしていると痛い目に合う。
振り返ると広大な室堂平が波打つ大海のように広がっていた。
力を振り絞って別山の頂へ立つと雪をまとった剱岳の雄姿が迎えてくれた。
この時期の剱は装備と良い天気が揃えば存外に登りやすい。
室堂平では多くの雷鳥が春を祝福し飛び回っていた。
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