FrontPage/2015-10-08
和賀岳・真昼岳
奥羽山脈の中でも極めて原生の自然が未だ残されている和賀山塊。
気象条件の厳しさから森林限界は1000m程度である。
移動日である初日は名勝・抱返り渓谷へ。
碧い水に紅葉が映えていた。
回顧の滝(みかえりのたき)は一番の見どころ。
上段は水流が宙を飛んでいる。
和賀岳へは高下登山口より一つ稜線を越えて和賀川の渡渉が必要だ。
秋の冷たい水流に身も心も引き締まる思い。
急登をこなすと樹間より展望が開けた。
一瞬の光芒が鮮やかな紅葉を浮かびあがらせる。
森林限界のコケ平へ達すると、冷たく厳しい風の洗礼を受けた。
太平洋を進む巨大台風の影響か。
風に耐えながら一登りで和賀岳山頂へ。
大展望が広がるが、強い風が留まることを許さない。
真昼岳・女神山へと続く和賀山塊の核心部。
いつかこの美しく大らかな稜線を縦走してみたいものだ。
翌日は真昼岳へ。
朝まで雨が残り、風も収まらず。
残念ながら女神山からの縦走を断念した。
真昼岳のブナ林は若く清々しい。
稜線付近は強風が吹き荒れていたが、笹がずいぶんと盾になってくれていた。
わずか1000m程度の山頂であるが、関東でいえば2000m級の眺望と風格を備えた名峰であった。
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