FrontPage/2015-11-09
大台ケ原・大杉谷
黒部峡谷、清津峡とならび日本三大渓谷に数えられる大杉谷。
多くの名瀑を抱える豪快な渓谷である。
2004年の災害によって10年の間、登山道は閉ざされていたが昨年より通行が可能になった。
宮川ダムの湖岸道をひたすら進み、発電所の脇から登山道は始まる。
入ってすぐに黒部の下ノ廊下を思わせる岩を穿って作られた険しい道が続く。
渓の紅葉は見ごろを迎えていて霧に包まれて暗い渓を明るくしてくれている。
しばらく進むと天空から降り注ぐような千尋の滝が現れた。
あたかも尾根の上から滝が落ちているように思える不思議な滝。
落差は130m以上ある。
碧く澄んだ水が悠久の時を重ねて深く険しい谷を造りあげた。
ゴルジュの先には真っ直ぐに水を落とすニコニコ滝が姿を見せている。
数百メートルの絶壁が圧倒的な平等嵓。
中間部にある桃の木山の家は気の抜けない道の途中にあるオアシス。
百名瀑に選ばれる七ツ釜滝。
多くの水を落とす光滝。
大きく深い釜を持つ堂倉滝。
渓を離れて急峻な尾根を登り詰めると明るいブナ林が広がる。
山頂に着くと同時にあたりのガスが晴れてきて複雑にいりくんだ尾鷲湾を望むことができた。
立ち枯れの木々が不思議な空間を造り上げている。
広大な山頂部の向こうには大峰山脈が長くどこまでも続いていた。
大蛇嵓から見下ろした紅葉美には目を見張るものがあった。
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