FrontPage/2011-09-14
Tag: 2011 利根川本谷 矢木沢ダム 奥利根マリン 高柳 オイックイ シッケイガマワシ 三角雪田 大水上山 利根川水源の碑 丹後山 三国川ダム 台風12号
利根川本谷 出発
「坂東太郎」の名で知られる利根川は流路延長322㎞、流域面積は日本最大の1万6840k㎡(四国の面積の80%)を誇る
日本屈指の大河川である。
現在、国内のほとんど全ての河川においてその源流域にまで林道は伸び開発され尽くしている。
富士川、荒川、千曲川の水源である甲武信ヶ岳などは山深く林道が食い込み、
すぐ近くの雁坂峠には雁坂トンネルが貫き自動車が列をなしている。
ふもとの西沢渓谷は多くのハイカーで混みあってシーズンには大渋滞を引き起こしている。
かつては秘境といわれた黒部川にいたっては黒四ダムの建設に伴いハイヒールの観光客が押し寄せている始末である。
北海道の日高あたりを除いては、国内に秘境とされる場所は数少なくなっているのが現状である。
利根川の水源は越後三山の中の岳と巻機山を結ぶ稜線上にある大水上山とされている。
それが明らかになったのは1954年(昭和29年)の群馬県の奥利根水源調査隊が行った遡行調査以来であり、
ごく最近のことであるともいえる。
利根川源流域は群馬県により環境保全地域に指定され、開発が禁止になったことに加え、
皮肉であるが矢木沢ダムの完成により下界から隔離されたことにより、原始のままの自然を今もなお保っているのである。
我々はその利根川源流を調査するために、この度水源まで遡ったのである。
日程は3泊4日。
一日目は移動日で東京から矢木沢ダムまで行きボートで湖を渡り水長沢出合でビバーク。
二日目は裏越後沢出合まで。
三日目は佐市平まで。
四日目に稜線を越えて丹後山より三国川ダムへ下山。
こんなプランであった。
矢木沢ダムはボートで渡る。
かつてあった湖岸道はヤブに覆われ荒れ果てて歩けば10時間のヤブ漕ぎ…。
送っていただいた奥利根マリンの高柳さん。
この辺りを知り尽くす強者である。
ボートはどんどん進んでいく…。
今年は台風12号の影響で小穂口沢出合までしか入れない。
流木で埋まったバックウォーター。
上陸すると泥沼地獄で膝まで潜る!
これ全部流れてきたの?
安全な水長沢出合でビバーク。
これより先に増水に耐えるテン場はないらしい。
快適な夜を迎えるはずが…。
(続く…。)
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